映画雑感

見て楽しんで、知って楽しむ。

【映画】「タクシードライバー」

マーティン・スコセッシ監督の「タクシードライバー」(原題:Taxi Driver, 1976)のご紹介です。

【あらすじ】
海兵隊員でベトナム戦争から名誉除隊したと称するトラヴィス・ピックル(ロバート・デニーロ)はタクシードライバーとして勤務を始めます。大統領候補の事務所に勤めらベツィー(シビル・シェパード)に一目惚れするトラヴィス。ベツィーからは一見紳士的でまともな男性に見えますが…。

【雑感】
ラヴィスという人間
ラヴィスについてブレストすると以下のように:

  • 不眠症 
  • 黒人蔑視(睨み付ける場面や黒人へは躊躇がなく行動を起こす)
  • 虚言・見栄張り(親への手紙が特に顕著)
  • 成功欲求(タクシードライバーの先輩に相談)
  • 正義感が強い(娼婦の少女アイリス(ジョディ・フォスター)を助け出そうと目論む)
  • 用意周到
  • 行動力がある
  • 銃の扱いが上手い
  • ポルノ映画を迷い無くデートで観るセンス

こうして見ると、ベトナム戦争帰りで精神を患う若干ズレてしまった男の事件前後の話に思えます。不眠症なので妄想劇なのかもしれません。

鏡との会話

You talking to me?

このセリフが名言として有名らしいです。鏡に向かってホルスターの銃をいつでも出せる準備をしながら、いつか起きる事態の予行演習をしている状況で発言されます。日本の子供がエアガンでやると温かい目で見守りたいのですが、ロバート・デニーロの演技力もあり狂気的に思えます。

【終わりに】
音楽と雰囲気がよく、「タクシードライバー」という世界が自分を包むような感覚がします。なんかいいです。

【映画】「アウトブレイク」

ウォルフガング・ペーターゼン監督の「アウトブレイク」(原題: Outbreak, 1995)のご紹介です。

【あらすじ】
1967年、ザイール内戦の傭兵駐屯地で未知のウイルスが発生します。このウイルスはエボラ出血熱に似た症状を引き起こし、驚異的な速さで人を死に至らしめます。米軍はこれを爆撃という手段で消滅させますが、爆撃地から無事に逃げ出すサル達が……。
時は現代に変わり、ザイールの村で原因不明の出血熱が発生。米陸軍の感染症対策を担当するサム・ダニエルズ(ダスティン・ホフマン)率いるケイシー中佐(ケヴィン・スペイシー)とソルト少佐(キューバ・グッディング Jr.)のチームが現場に急行しますが……。

【感想・考察】
非合理的性故に人間
ノーベル生理学・医学賞受賞者のジョシュア・リーダーバーグの言葉が冒頭で引用されます。

The single biggest threat to man's continued dominance on the planet is the virus.(地球における人間の継続的支配に対する一つにして最大の脅威はウイルスである。)
Joshua Lederberg(ジョシュア・リーダーバーグ)

普通に読めばウイルスが脅威であるという話の前出しなのですが、私は他でもない「人間」にとっての脅威はウイルスであると、「人間」にポイントを置いているように思いました。この映画の登場人物は過信、虚言、隠蔽、傲慢、不正直等、非合理的な判断をしますがまさに人間的な行動をとります。ウイルスの対処には合理的な判断を要しますが、人間は非合理的だから人間の脅威はウイルスであるという引用を用いたのだと思いました。逆説的ですが非常に本質を突いているメッセージが込められていると思います。

変幻自在の演技
サムの新人チームメイト役のソルト少佐としてキューバ・グッディング Jr.が出演しています。彼の村での鬼気迫る迫真の演技が見ものです。以前当ブログでも紹介した「ザ・エージェント」ではお喋りが止まらないフットボール選手役を演じていたのですが、同一人物とは思えないほど変幻自在の演技をしています。彼は「ザ・エージェント」でアカデミー賞助演男優賞を受賞しており、その演技力は折り紙付きです。

【終わりに】
これほどの人間の卑劣さは現実では起きないと思いますが、パンデミックも人間も恐ろしいです。

以上読んでいただきありがとうございました。

ザ・エージェント」の記事はこちらから。

zak-kan.hatenablog.com

 





【映画】「めまい」

アルフレッド・ヒッチコック監督の「めまい」(原題:Vertigo, 1958)のご紹介です。

【あらすじ】
犯人を追いかけ建物の屋根を走っているときに、目の前で同僚が高所から落ちるのを見てしまい、それから重度の高所恐怖症を患うジョン・ファーガソンジェームズ・スチュアート)。
事故により警察を退職した後、友人からある依頼を受けます。それは、友人の妻(キム・ノヴァック)が幽霊に取り憑かれているから危険が及ばないように監視してもらいたいというものでした。嘘のような話を疑いながら友人の頼みということで依頼を受けますが、ジョンは彼女に惚れてしまい……

【感想】
先が読めない展開
敢えてヒントを置いて先が読める映画も面白いのですが、先が読めないながらも観客を迷わせず引き込む映画もよいですね。本作は起承転転転結!程度には事態が動き、先が気になって仕方がないと思いながら見させられました。この展開の動きは他の監督映画ではほぼ存在しないと思います。以前紹介した同監督の「サイコ」も同様ですが、このストーリーの組み立ては素晴らしいです。

マッキトリックホテルの謎
最後まで見終わってもマッキトリックホテルのやり取りがどうも腑に落ちません。ジョンの追跡中、マッキトリックホテルに入ったマデリンを追ってジョンもホテルに入るのですが、ホテルの支配人はマデリンがいないと言うのです。ホテルの支配人が見過ごしたという描写もありませんし、マデリンが急いでジョンを撒く必要も無かったシーンだと思います。脚本ミスでなければどういう意図があったのでしょう…。(アイディアある方はコメントにぜひ)

傑作と言われつつちょっと笑える
サスペンスながら、ジョンが悪夢に襲われるシーンが個人的に「ふふっ」となってしまいました。司会進行が顔だけ映る「すすぬ電波少年」的なものを感じてしまい、映画公開当時では画期的エフェクトだったかもしれませんが、テレビの悪い影響を受けてしまいました。もちろん本作の良さに影響は全くしませんが。
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【終わりに】
英国映画協会のBEST 100にも上位で選ばれている本作、やはり評判通りでした。

以上読んでいただきありがとうございました。

ヒッチコック監督の「サイコ」はこちらから。

zak-kan.hatenablog.com

英国映画協会のBEST 100についてはこちらから。

zak-kan.hatenablog.com

 

 

【映画ツール】U-NEXT

U-NEXTの見放題サービスのご紹介です。Amazon PrimeとU-NEXTを併用して映画レビューの元ネタを見る日々ですが、今回はU-NEXTの見放題サービスについてご紹介したいと思います。

【雑感】
良作も見放題

U-NEXTでは見放題動画22万本、レンタル動画3万本を配信しています(2022年2月時点)。そして見放題対象が多ければ良作を見れる数も多くなります。例えば英国映画協会発表の監督が選ぶ映画100本の上位10本のうち、Amazon primeは3本、U-NEXTは9本が見放題対象となっています。

制作者、キャストの関連映画検索が簡単
ある映画を見て、「この俳優の映画他にも見たい」「この監督の映画を他にも見たい」と思ったことはないでしょうか。私は結構あります。Amazon Primeのアプリではこれがすぐにできず、safariを開く必要があります。U-NEXTアプリであれば作品ページをスクロールして俳優や制作者の名前をクリックするだけ。見放題かどうかのスクリーニングもできますので、追加でお金を払わずに見れる関連映画をすぐに見つけることができます。

字幕・吹替の切替が簡単
Amazon Primeあるあるですが、字幕映画を探していたところ、見つけた映画が吹替だったので再検索ということはよくあると思います。小さなところですが、U-NEXTでは動画内で言語選択できますので無駄な手間も必要ありません。

ポイント付与
「31日間無料トライアル登録」により、
①月額プラン2,189円(税込)が31日間無料、
600円分のU-NEXTポイントが特典で付き、
見放題動画を31日間無料で視聴可能です。
この600円分のポイントが中々素晴らしいです。例えばリドリー・スコット監督作品が好きだとして、以下のエイリアン3作品をポイントを使って31日間無料で見ることができます。

リドリー・スコット監督限らず色々な使い方ができますので、無料視聴をするだけでも映画を十分楽しめると思います。

【終わりに】
今回はU-NEXTのご紹介でした。動画配信サービスのパイオニアだけあってサービスが充実しており、映画好きには必須と言っても過言ではないでしょう。
31日間の無料視聴から是非ご利用ください。

以上読んでいただきありがとうございました。

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本ページの情報は2022年4月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにて
ご確認ください。
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【映画】「メン・イン・ブラック」

バリー・ソネンフェルド監督の「メン・イン・ブラック」(原題:Men in Black, 1997)のご紹介です。

【あらすじ】
ニューヨーク市警のジェームズ(ウイル・スミス)はある日超人的な身体能力で逃走する犯人に遭遇します。彼の俊足エイリアンを追いかける身体能力に目をつけ、MiBエージェントのK(トミー・リー・ジョーンズ)は彼を新たな相棒としてスカウト。人の皮を被るというエイリアンの目撃情報が入り現場に向かいますが、事態は急変し、地球存亡の危機に対処することに……

【感想・考察】
灯台下暗し

この映画の主題は「すぐそこにあるものを誰も見ていない」というものと考えました。以下のシーンから読み取れます。

  • "Stars. Beautiful."というセリフが2回登場。宇宙規模のエイリアン対応をしているにもかかわらず、夜見える星空の美しさを忘れてしまい、しみじみ夜空を眺めながらつぶやくセリフです。
  • MiBの監視モニターに映る有名人たち。スティーヴン・スピルバーグ、デニス・ロッドマン、シルヴァスタ・スタローンなどが挙げられ、どれも誰もが知っている有名人ですが、実はエイリアンです。
  • オカルト雑誌や新聞。嘘っぽいエイリアンに関する情報が実は事実でMiBエージェントにとっては有力な情報源になっています。
  • 街中にいるパグ型エイリアン。可愛らしい犬も実はエイリアンかもしれません。
  • 本作のキーワード「オリオンのベルト」。ネタバレが過ぎるため避けますが、これも同様に同じ主題に沿っています。
  • 敵の宇宙人が逃走目的で使おうとする宇宙船。実はこの宇宙船は前半でエージェントJが写真を眺めるシーンがあります。

私も先日仕事で使いたい情報があり一生懸命ネットを探していたのですが、よく使っている本に丁寧に付箋を貼っていた、ということがありました。
確かに何かを求めるとき、実は目の前に目的のものがあったりします。身の回りの探し物レベルでもそうですし、人生論としても通じるものがあると思います。
【終わりに】
公開当初からワクワクして好きな映画でしたが、今回は少し違った見方ができたと思います。振り返り映画もなかなか良いです。

以上読んでいただきありがとうございました。

メン・イン・ブラック

メン・イン・ブラック

  • ティム・ブレイニー
Amazon

メン・イン・ブラックシリーズの最新作はこちら。

zak-kan.hatenablog.com