映画雑感

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【映画】「サイコ」

アルフレッド・ヒッチコック監督の「サイコ」(原題: Psycho, 1960)のご紹介です。

【あらすじ】
サム・ルーミス(ジョン・キャヴィン)とマリオン(ジャネット・リー)は少ない時間の合間を縫って逢瀬を繰り返し、今日も休憩時間を使ってベッドの上にいます。
マリオンは彼との結婚を切望しますが、彼は亡くなった父親の借金を抱え、別れた妻の扶養料も払い、マリオンとの関係に二の足を踏んでいます。
彼女が会社に戻ると、銀行に現金4万ドルを預けに行く仕事が舞い降りました。
大金を手にした彼女は何をするのか、どんな運命が待ち受けるのか……。

【雑感】
4万ドルはどれほどか
展開が読めなさすぎる展開を楽しめました。
ヒッチコック作品を初めて拝見したのですが、1960年の映画でも今も全く色褪せません。
ところで映画の中で4万ドルという数字が登場するのですが、ドルだし1960年だし、いまいち感覚が掴めないので計算してみました。
計算方法は、消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)を参考に、2021年と1960年のものを比較し*1、1960年の対ドル為替相場を掛けました。
1960年の消費者物価指数は17.9で2021年は99.7ですので、2021年は1960年の5.57倍(第3位四捨五入)の物価であることがわかります。
1960年2月は対ドル為替相場は263円*2です。
これらの数字から、1960年の1ドルは2021年の1464.91円相当であると計算できます。
では4万ドルはいくらかというと、58,696,400円相当ということが分かりました。
劇中では家を購入する費用として4万ドルが使われており、雑な計算かもしれませんが妥当な金額感ではないかと思います。
この事前知識を持って見るとまた臨場感が変わるかもしれませんのでご参考ください。 

【終わりに】
本作は変に事前に情報収集せずに見た方が面白いと思いました。
今回の紹介でも最初の10分程度しかあらすじは書いておりません。
今回の記事で扱ったテーマはニッチなところですが、多少でも本作を楽しめる情報になれば幸いです。
以上読んでいただきありがとうございました。

 

映画の見方が変わる本も紹介しておりますのでこちらも時間があればお読みください。

zak-kan.hatenablog.com

 

 

*1:消費者物価指数を参考にする方法については日本銀行の「Q 昭和40年の1万円を、今のお金に換算するとどの位になりますか」から。昭和40年の1万円を、今のお金に換算するとどの位になりますか? : 日本銀行 Bank of Japan 

*2:経済企画庁の昭和62年年次報告書に記載がある。昭和62年 年次経済報告 第I部 第2章 改善が見えはじめた経常収支黒字