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怪物ワニのカニング・キラーは実話?

カニング・キラー/殺戮の沼 (字幕版)

1. はじめに

皆さん、こんにちは。今回は映画『カニング・キラー/殺戮の沼』について語りたいと思います。

この映画はマイケル・カトレマン監督による作品で、アフリカのブルンジを舞台にしたスリリングな物語です。

特にこの映画が実話に基づいているかどうか、そしてモデルとなった巨大ワニ、グスタヴについて詳しくお話ししますので、どうぞお楽しみに。

 

 

2. カニング・キラーは実話?モデルになったワニを深堀り

2-1. カニング・キラーは実話か?

映画『カニング・キラー/殺戮の沼』は、実在する巨大ナイルワニ、グスタヴに基づいております。

グスタヴはアフリカのブルンジで発見され、恐ろしいほど多くの人々を襲ったことで有名です。

この映画の物語は、その実話を元にしていますが、映画ならではのドラマティックな要素も加えられています。

1990年代後半から報告されているグスタヴの事件は、地域社会に深い恐怖を与えました。

グスタヴは単なる巨大ワニではなく、その存在自体がブルンジの内戦や政治的混乱の象徴とされています。

この映画では、ジャーナリストたちがグスタヴを追跡し、その恐怖に立ち向かう姿が描かれていますが、実際の事件も同様に緊迫感に満ちたものでした。

 

 

2-2. グスタヴがどこで出没するか

グスタヴは主にブルンジのルジジ川周辺に生息しているとされています。

ブルンジはアフリカの中央に位置する内陸国で、ルワンダ、タンザニア、コンゴ民主共和国に囲まれています。

地理的には熱帯気候で、広大な湖と豊かな湿地が特徴です。

ルジジ川はこの地域で最大の川の一つで、豊富な魚類が生息しており、グスタヴのような巨大な捕食者にとっては理想的な生息地となっています。

 

ブルンジは歴史的にベルギーの植民地であり、1962年に独立しました。

しかし、独立後も民族対立や政治的対立が続き、1993年から2005年まで内戦が勃発しました。

この内戦期間中にグスタヴが頻繁に目撃され、多くの犠牲者を出しました。

このような状況下で、グスタヴの存在は地域社会にさらなる恐怖をもたらしました。

2-3. グスタヴの大きさ

グスタヴは通常のナイルワニよりもはるかに大きく、全長は6メートル以上、体重は1トンを超えるとされています。

一般的なナイルワニの平均的なサイズは3〜5メートル、体重は500キログラム程度ですから、グスタヴの巨大さが異常であることは明らかです。

科学的には、ワニは生涯にわたって成長を続ける生物です。

環境条件や食糧供給の豊富さが、彼の異常な成長を可能にしたと考えられます。

グスタヴはその巨大な体で捕獲を困難にし、地域住民にとって恐怖の対象となりました。

 

 

2-4. 人が襲われた事例

グスタヴによる人間の襲撃は数多く報告されています。

最も有名な事件の一つは、イギリスの人類学者がブルンジでグスタヴに殺害されたことです。

この事件はグスタヴの存在を国際的に知らしめるきっかけとなりました。

地域住民は、彼によって数百人が命を落としたと主張しています。

内戦とグスタヴの襲撃という二重の恐怖が、ブルンジの人々の日常生活を一層過酷なものにしました。

内戦中の混乱と不安定さが、グスタヴによる被害を増幅させる結果となりました。

2-5. 今も生存しているか

現在、グスタヴがまだ生存しているかどうかは不明です。

最後に目撃されたのは2015年頃で、それ以降の確認はされていません。

しかし、ワニは一般的に長寿命であり、適切な環境であれば100年以上生きることも可能です。

そのため、グスタヴがまだ生存していると考える専門家もいます。

地域住民の間では、グスタヴが今も生きているという噂が根強く残っています。

彼の存在はブルンジの文化や歴史に深く刻まれており、その物語は今も語り継がれています。

2-6. 映画でグスタヴがどのように映像化されたか

映画『カニング・キラー/殺戮の沼』では、グスタヴは最新のCGI技術を駆使してリアルに描かれています。

実際のワニの動きや外見を再現するために、多くの特殊効果が使用されました。

映画の中でのグスタヴは、まるで神話のドラゴンのように描かれ、観客に強烈な印象を与えます。

 

CGI技術の使用により、グスタヴの巨大さや恐ろしさが強調され、映画全体の緊張感が増しています。

映画の製作過程では、実際のワニの動きや生態を研究し、それを基にしたリアルな表現が追求されました。

しかし、映画の中でのグスタヴの描写は、現実のワニとは異なり、エンターテインメント性を重視したものとなっています。

 

(ワニが人を噛んだら、普通肉が切れるんでしょうが、グスタヴが噛むと爆発します。)

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3. あらすじ

『カニング・キラー/殺戮の沼』は、アフリカのブルンジで実際に起きた事件を基にしたスリリングな映画です。

物語は、ジャーナリストのティム・マンフレッド(ドミニク・パーセル)とカメラマンのスティーブン・ジョンソン(オーランド・ジョーンズ)が、ブルンジで大量殺人ワニ、グスタヴを追跡するという設定。

彼らは野生生物の専門家マット・コリンズ(ギデオン・エメリー)と地元のハンター、ジェイコブ・クリーグ(ユルゲン・プロホノウ)と共に、危険なミッションに挑みます。

調査隊がブルンジに到着するや否や、計画は次々と崩れていきます。

内戦が続く不安定な地域で、彼らはグスタヴだけでなく、地元の戦争指導者リトル・グスタヴ(デュミサニ・ムベベ)とも対峙することになります。

映画の冒頭から緊張感が高まり、前半ではグスタヴの姿が徐々に明らかになっていく様子が描かれます。

彼らのミッションは次第に厳しくなり、命の危険が増す中で、観客はグスタヴの恐怖と戦争の現実に引き込まれていきます。

 

 

4. 監督・脚本・登場人物

『カニング・キラー/殺戮の沼』の監督はマイケル・カトレマンさんです。

この映画では、以下の登場人物たちが重要な役割を果たしています。

ティム・マンフレッド(ドミニク・パーセルさん)

スティーブン・ジョンソン(オーランド・ジョーンズさん)

アヴィヴァ・マスターズ(ブルック・ラングトンさん)

マット・コリンズ(ギデオン・エメリーさん)

ジェイコブ・クリーグ(ユルゲン・プロホノウさん)

リトル・グスタヴ(デュミサニ・ムベベさん)

ドミニク・パーセルさんの名前を聞いただけで、「おお、なんだか冒険が始まりそうな予感がする」と感じるのは私だけではないでしょう。

5. 最後に

 

 

この記事では、『カニング・キラー/殺戮の沼』の実話と、そのモデルとなった巨大ワニ、グスタヴについて深掘りしました。

この映画が単なるホラー映画ではなく、歴史的・社会的な要素も含んでいることを理解していただけたかと思います。

このように、映画と実際の事件を比較しながら、その背景にある文化や歴史についても学べることが、この映画の魅力の一つです。

ぜひ、『カニング・キラー/殺戮の沼』を観て、実話とフィクションが交錯する世界を楽しんでください。

参考

https://bloody-disgusting.com/editorials/primeval-2007-crocodile-horror-movie

https://www.laughingplace.com/w/articles/2024/07/19/touchstone-and-beyond-primeval

https://www.dreadcentral.com/reviews/primeval-2007/